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小坂冨士株式会社

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小坂 太造 代表取締役社長
インタビュー
小坂 太造 代表取締役社長 コサカ ダイゾウ
DAIZO KOSAKA
小坂冨士株式会社
生年月日:1964年2月29日
出身地:東京都
血液型:O型
趣味・特技:ゴルフ
好きな本・愛読書:ビジネス書、歴史関係の本
好きな映画:アナと雪の女王
好きな言葉・座右の銘:塞翁が馬
好きな音楽:邦楽
好きな場所:ヨーロッパ
■小坂冨士株式会社についてご紹介ください。
当社は、戦後間もない昭和24年に祖父が創業したスポーツ用品の総合卸問屋です。祖父は旧制中学時代に3年連続で甲子園に出場した人物で、その実績と、野球に関する確かな知識を見込まれ、復員後すぐに知人の方に誘われて野球の軟式ボールの開発・製造に携わるようになりました。そしていざボールが完成すると、今度はそのボールを売るところが必要ということで、当社の前身である「小坂商会」を立ち上げました。他にあまり娯楽のなかった当時は、圧倒的な野球人気も手伝って、ボールの販売だけで食べていくことができたと聞いています。しかし時代の変遷・消費者のニーズの変化に伴い、ボールの商いだけではままならず、やがて当社の取り扱い商品もスポーツ用品全般へと拡大。それに合わせて社名も「小坂商会」から「小坂スポーツ」へと変更しました。(1995年4月に現在名「小坂冨士株式会社」に社名変更)
他社でサラリーマンをしていた父が当社の社員として加わったのは、それからしばらくした後の昭和36年のこと。そこから祖父が亡くなる昭和51年までは、社長である祖父と専務である父の二人が中心となって会社を切り盛りしていました。その時期というのはちょうど私の小学生時代と重なるわけですが、社員の方々に可愛がっていただいた思い出も含めて、当時のことは今でも鮮明に覚えていますね。

小坂 太造 代表取締役社長 小坂 太造 代表取締役社長

■この道を志したきっかけについてお聞かせください。
祖父は元・甲子園球児、実家はスポーツ用品を取り扱う会社であったにも関わらず、子どもの頃の私はあまり熱心にスポーツをやるタイプではなく(笑)、受験戦争の時代だったこともあって、どちらかと言えば勉強の方を頑張っていました。
就職活動の段階でもまだ家業を継ぐという意識は希薄で、事実、スポーツ用品とは何の関わりもないコンピューター関係の会社に就職しました。時代はバブル前夜。頑張れば頑張った分だけお金がもらえましたので、当時は本当にがむしゃらに働きましたね。
そうこうする内に、在籍していた部署が他社に吸収されることになりました。他部署から「うちに来ないか」という誘いもいただいたのですが、ちょうど良い機会だからと、まとまった休暇を取ってヨーロッパを旅行するなどしてしばらく過ごしました。そして旅行から帰国した後のある日、父から「暇にしているなら会社を手伝え」と言われ、最初は70歳近いベテラン社員のサポートに加わったのですが、段々と業務の引き継ぎが行われ、いつしか私がメインのようになってしまって……(笑)。
その当時、父は既に50代後半でしたので、「私が家業を継がなければ、このまま会社はなくなってしまうかもしれない」という気持ちが急激に芽生えました。この道・この業界で生きていくことを本気で志したのは、ちょうどその頃だったと思います。

■取り扱っている商品についてお聞かせください。
小坂 太造 代表取締役社長当社はスポーツ用品の「総合」卸問屋ですので、各種スポーツに関するウェアやシューズはもとより、アウトドア・レクリエーション用品から、健康器具・学校体育用具に至るまで、幅広いジャンルの商品を取り扱っています。 野球の軟式ボール一本からスポーツ用品全般へと、商品のラインナップを拡大するにあたってまず注力したのはテニス用品。そのため現在でも、テニス用品は当社の大きな柱のひとつとなっています。
そしてもうひとつの大きな柱は水着です。水着には大きく分けて「リゾート水着」「競泳水着」「フィットネス水着」の3種類があるわけですが、当社では「フィットネス水着」というカテゴリーがまだなかった時代から、水中ウォークやアクアビクスに適したオリジナルブランドの製造を手がけてきました。当時はまだ「セパレート」という言葉もありませんでしたので、当社では「タンキニ(タンクトップビキニ)」と呼んで、販売していたのですよ(笑)。

■仕事をする上で、心がけていることなどはありますか?
先ほども申したように、私自身、子どもの頃は受験戦争の最中で勉強を頑張りましたし、就職してからはバブル前夜ということでがむしゃらに働きました。そうしたこともあって、何事に対しても一生懸命に取り組む姿勢というのを非常に大切にしていますし、また一生懸命に取り組めば何事も自然と楽しく感じられるようになるはずと考えています。社訓というほどではありませんが、社員たちにもやはり同じような気持ちで仕事をしてほしいと思っています。
そしてこちらは「心がけ」とは少し違うのですが、インターネットに対する目配りも欠かせないと考えています。今は、どんな商売もインターネットを無視して語ることはできませんので、当社でも5年ほど前からネット販売を開始しております。より多くの方たちに当社の商品を知っていただけるよう、今後もより一層力を入れていくつもりです。

■最後に、サイトをご覧になられる皆様にメッセージをお願いします。
当社はいわゆる問屋ですので、会社や販売店への卸売りが中心ではあるのですが、1階には「コカンスポーツ」という小売店(スポーツ用品店)も併設しています。たとえば「地域の野球チームでユニフォームを一式そろえたい」といったご要望などがございましたら、お気軽にご相談いただければと思っております。
ケータイやスマホといった娯楽に、スポーツ用品の業界はやや押され気味ではありますが、2020年の東京オリンピックに向けて、国民のスポーツ熱が再燃することが期待されます。そのときに、スポーツ用品総合卸問屋として当社が何らかの形で皆様のお役に立つことができれば嬉しいですね。

※上記記事は2014.8に取材したものです。
情報時間の経過による変化などがございます事をご了承ください。


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