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江戸切子(山田硝子加工所)

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山田 真照 三代目
インタビュー
山田 真照 三代目 ヤマダ マサアキ
MASAAKI YAMADA
江戸切子(山田硝子加工所)
生年月日:1973年11月6日
出身地:東京都
血液型:A型
趣味・特技:草野球、サウナ
好きな映画:レザボア・ドッグス
好きな言葉・座右の銘:百折不撓
好きな場所・観光地:厳島(広島県)
江戸切子(山田硝子加工所)詳細情報はこちら
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■この道を志したきっかけや現在に至るまでの経緯をお聞かせください。
正確にいつから始まったというのは定かではないですね。私で三代目になるのですが、おじいさんの代からだからおそらく大正時代の創業ということになるんではないでしょうか。
私の父である山田輝雄は『日本のガラス展』の大賞をいただくような作家であり職人でもあるのですが、その跡を継ぐという意識はあまり持っていませんでした。小さい頃から工房で遊ばしてもらった記憶はありますけど、仕事を手伝うなんてことはなかったですしね。
それが変わったのが高校生になってからのことで、ある日、父から「小遣いやるからちょっと手伝え」って言われたんです。単純に言えばお金に釣られてということだったんですが(笑)、それ以来ずっと続けてきていまに至るという感じですね。
あの頃のことについて親子で振り返って話すようなことはありません。父に「してやられた」という感じもなくはないのですが(苦笑)、私もいまは子を持つ親となり、あの頃の父の心情が少しは理解出来るような気がします。

山田 真照 三代目 山田 真照 三代目

■江戸切子についてご説明ください。
江戸切子とはガラスを削る技法や伝統的紋様を意味します。昔はガラスに砂を付けて、それを鉄の棒でこすることでガラスを削ったそうですが、現在では工業用のダイヤモンドを用いるなどして進化を遂げています。
花切子と呼ばれるものも江戸切子の一部であるには違いなのですが、削っていく模様が異なるんです。切子模様といえば一般に直線的なカットになりますが、花切子はその名の通り、桜など動植物を薄く削って表現する技法になります。
この花切子は切子職人であれば誰もが出来るというものではありません。ウチの特徴としてはその花切子を手掛けているということなるかと思います。

■製作において特に気を使う部分はどういったところでしょうか?
山田 真照 三代目特に神経を使うということになれば、デザインということに尽きますね。グラスの中にどう模様を入れ、どう配分していくか。これはいつも頭を悩ますことであり、場合によっては実際の工程より長く掛かっていることもあります。
工程の中で一番難しいところであり気を使うところが“磨き”です。これは文字通りガラスを削った後、仕上げとして磨いていく工程になります。この磨きが足りないと光にかざした時、ぼけたような曇ったような感じになります。江戸切子は光の輝き、反射が命ですから、一層丁寧な仕事が求められます。

■このお仕事をされていてやりがいに感じることをお聞かせください。
一昔前までは結婚式の引き出物などに供されることが多かったのですが、最近では個人でお酒を嗜む用に購入される方が増えています。
私どもは『東京カットグラス工業協同組合』という組合に属しており、その組合の主催する伝統工芸展で実際にお客様を前にして実演することもあります。これはちょっと前まではなかったことで、そこで自分が作ったものをお買い上げいただくお客様に実際にお会いすることもあります。「気に入ってずっと使ってるのよ」とかお声をかけていただくと、それは非常に嬉しいし、やりがいに感じることですね。

■最後に地域の皆様へメッセージをお願い致します。
東京都の小学校教育の一環として伝統工芸を学ぶ時間があります。私も他の職人さんと連れ立って小学校に出掛け、子ども達の前で実演したり、教えたりといったことをさしてもらってます。江戸切子というものを知ってもらう良い機会になればと思いますね。
先ほど言いました『東京カットグラス工業協同組合』では年に1回、江戸切子新作展と銘打ってイベントをおこなっています。職人達が腕を競い合った作品が展示してあるほか、無料体験や販売等もおこなっています。是非足を運んでいただき、江戸切子に触れてみていただきたいと思います。

※上記記事は2012.2に取材したものです。
情報時間の経過による変化などがございます事をご了承ください。

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